感想

「でかい月*だな」という本を読んだ。
不純な動機で図書館から借りてきたものだ。動機?お察しください。
はっきり言って、そんなに期待してなかった。タイトルも微妙だと思っていた。でも、すごく良かった。こんなに好きな本とは滅多に出会えない。私はハードカバー版を読んで、文庫版もあるらしいから調べてみたら、以前本屋さんで見かけて気になった本だった。あ、これナツイチに選ばれてるヤツだ。ずっと読みたかった本じゃん。驚いた。文庫版はラノベ風になってるけど、そんなにラノベ臭はしなかった。ラノベ独特の文章ではなかった。文章は児童文学風かな。読みやすくて、少なくとも私は大好きな文体だった。私、こういう文章を書きたいんだよな。あ、でもキャラクターはラノベっぽいのかな。天才とか邪気眼とか出てくるし。ストーリーは、ちゃんと筋が通ってると思う。SFのようだって意見もあるみたいだけど、私は違うと思う。全部、妄想というか、ふわふわ感というか、なんというか。たぶんリア充にはわからない感情のような気がする。終わり方もしゃきっとしてて、とにかく私好みだった。蹴飛ばした理由とかね。特に中川がかっこよすぎてなんかもうたまらん。中二病かごめちゃんも好き。それから、これは秘密だけど、フィルターかけると、平凡受けが楽しめる。動機も果たせたわけだ。文庫版見かけた際には、買っちゃおうかな。
ちなみに、小説すばる新人賞を獲ってるせいか、賛否両論のようだ。作者は誕生年から考えて40歳くらいの方で、だから好きなのかも。子ども心を忘れてないねぇ。素敵。あー、分野わかったぞ。ヤングアダルトだ。スッキリした。
平凡男子主人公と天才と邪気眼が好きな非リア充の方には全力で勧める。特に心理的なミステリーみたいなのが好きな方。つまり私向け。ははは。